外壁塗装用の塗料、その種類/性能、成分、耐用年数など

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 建築用塗料、種類、成分

 ●塗料とはどのような成分で出来ているか?

 塗料とは、乾燥した後、ターゲットに残り塗膜になる成分と、塗装するときに塗料の成分として重要な役割を果たすが、塗膜形成のとき蒸発して無くなる成分とに分類できます。 ここで塗料の性能、ツヤ、耐用年数、樹脂に大きく関わるのは残存する塗膜、塗膜の成分、性能です。それはどのようなものがあるのか?その解説です。塗料、塗膜の形成とそのプロセス、性能をお伝えします。

●塗料の成分(重要な分類)
 ・塗膜として残存するもの
樹脂:天然樹脂と人工的に作られた合成樹脂があり、天然樹脂とは、植物から分泌される混合物質
   で、空気中で一部の成分が気化して固まる性質があるものを樹脂成分と言う。松やになどが代表
   的に知られている。これに対して化学的に製造された樹脂も固形成分と蒸発成分とに分けて混合
   され、固化する塗膜を形成する。琥珀(こはく)はこれが化石化したもの。合成樹脂、天然樹脂

顔料:塗膜の色を付けるもの、色成分、塗料、塗膜の色はこの成分による。

添加剤: 塗料、塗膜の形成に役立つ成分。 添加物として加わる。防汚、ツヤつけなどのいろいろ
    な機能を付加する成分である。

 ・塗膜として残らないもの
溶剤:(揮発成分)塗料の粘性をコントロールする為、塗装するするとき、粘性が高過ぎると塗り難かったり、柔らか過ぎると塗料が垂れて塗装面の汚れとなってしまう。この塗料を適度な薄さにするための成分
が溶剤、溶媒成分である。最終的に蒸発、揮発して塗膜には残らない。

 ●樹脂の種類と塗料の種類;

良く使われる樹脂、合成樹脂塗料の分類:
アルキド樹脂塗料:
 アルキド樹脂ワニスは、乾性油変性の短油性アルキド樹脂に、コバルト・鉛・マンガンのナフテン酸塩
 をドライヤーとして添加し溶剤で薄めたもので、常温から140℃程度の焼き付け型まであり、光沢・硬
 度・付着性・加藤性・耐候性・作業性がワニスよりはるかに優れています。なお、多塩基酸として無水
 フタル酸を用いたものをフタル酸樹脂といいます。

アミノアルギド樹脂塗料:
 ブチル化した尿素樹脂やメラミン樹脂のアミノ樹脂と短油あるいは中油長のアルキド樹脂を混合したワ
 ニスをベースとしており、アミノ樹脂が多いものを尿素樹脂塗料またはメラミン樹脂塗料と呼んでいます

フェーノール樹脂塗料:
 フェノール樹脂塗料は、アルコール可溶性と油溶性に大別され、アルコール可溶性のものは接着剤や
 粘結剤の用途が多く、塗料では電気絶縁塗料が代表です。油溶性フェノール樹脂塗料は、フェノール
 あるいはクレソールとホルムアルデヒドを、ロジン・エステルガムあるいは乾性油と共僑縮合させたもの
 で、芳香族炭化水素溶剤にも溶けます。用途は、鉄骨・橋梁などの錆止めや下地塗装に使われ、日本
 で初めて使われた合成樹脂塗料でもあります。

アクリル樹脂塗料:
 アクリル樹脂塗料には、熱可塑性のアクリルラッカーと熱硬化性焼き付け型アクリル樹脂塗料があり
 熱硬化性の場合ビヒクルの透明性が高いため鮮やかな色が得られます。塗膜は肉持ち性がよく硬度
 ・光沢・耐候性・耐薬品性が優れていることから高級金属用塗料として多くの工業製品に用いられてい
 ます。

エポキシ樹脂塗料:
 エポキシ樹脂塗料は、ビスフェノールAとエピコロルヒドリンからなるビスフェノール型を主体として、接
 着剤からスタートしただけに接着性が優れています。屋根材の自然石粒付鋼板の細かい石を鋼板に
 接着硬化させるのに用いられています。石と鋼板とを接着、密着させるのに良くできた樹脂成分です。
 光沢や付着性はよいですが、耐候性はチョーキング(白亜化)しやすい傾向かあります。

ポリウレタン樹脂塗料:
 ポリウレタン樹脂塗料は、ポリエステル樹脂とポリイソシアネート樹脂からなり、ウレタン結合
 (- NH - CO - O -)を塗膜中に多数もつことからもウレタン(樹脂)ともいわれています。         二液型と一液型があり、一液型は湿度が高いほど乾燥は速くなる湿気硬化タイプと油変性タイプが
 あり、主に木工用として使われています。

不飽和ポリエステル樹脂塗料:
 不飽和ポリエステル樹脂塗料は、無水マレイン酸やフマル酸などの不飽和結合をもつ2塩基酸と、適度
 の架橋を得るために飽和結合を持ち重合性をもたない、無水フタル酸および2価アルコール類(エチレ
 ングリコール、プロピレングリコール)から作られた樹脂を重合反応性モノマー(|スチレンモノマーなど)
 に溶解した塗料です。触媒は硬化剤とか反応開始剤などとも呼ばれるMEKやパーオキサイドなどの有
 機化酸化物で、これを活性化するのが反応促進剤で、ナフテン酸コバルトなどが用いられています。

ビニル樹脂塗料:
 単体でも用いられますが、現在は共重合系ビニル樹脂塗料が多用されており、ケトン・酢酸エステル
 ・芳香族炭化水素系の混合溶剤に溶解し、塗膜は強く耐水性や耐薬品性に富んでおり、タンク内面塗
 装からアルミ箔や紙および防錆塗料にも用いられています。

シリコン樹脂塗料
 化学的に安定な珪素(Si)を含むため、耐熱塗料、高耐候性塗料として、ストーブなどの熱機材や高温
 にさらされるエンジン部品等に用いられています。ですので、一般のアクリル、ウレタン塗料よりは、対
 熱、耐候性に優れ、寿命の長さでも一日の長がある樹脂、塗料です。エポキシ樹脂、アクリル樹脂、
 ウレタン樹脂などに、変性されたものは、さらに耐熱性や対応性を向上させることができます。
 外壁塗装のマーケットでは、価格対耐用年数のコストパーフォーマンスの良さで一番売れている塗料
 の分野になります。それまではウレタン樹脂塗料が、市場を席巻していましたが、このシリコン樹脂塗料
 の価格が安くなるにつれて、市場の占有率も爆発的に上がっています。

フッ素樹脂塗料:
 フッ素樹脂塗料は、フッ素樹脂のもつ多くの耐性から、最近各分野で多用途に採用されています。
 フッ素塗料の主な種類は、PTFE系・FEP系・複合系・変性塗料などがあります。PTFE塗料は、四
 ふっ化エチレン樹脂を含み、最も高い連続使用耐熱温度260℃を有しているとともに、非粘着性、低摩
 擦特性などにも優れています。しかし、熱溶融粘度が高いため、ピンホールが発生しやすく耐蝕用とし
 ては向きません。FEP塗料は、四ふつ化エチレンや六ふっ化プロピレン共重合体樹脂を含み、連続使
 用耐熱温度は204℃で、特に酎薬品性、耐蝕性、非粘着性に優れ、なめらかなピンホールの少ない被
 膜が得られます。PFA塗料は、四ふっ化エチレン・バーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂を
 含み、PTFEと同じ連続使用耐熱温度260℃ですが、熟溶融粘度が低いためPTFEでは得られないピン
 ホールの少ない連続被膜を得ることが可能で、非粘着性・耐薬品性・物理特性にも優れていて、高温使
 用の耐蝕用として最高の性能をもちます。

 ●塗料、塗膜が形成されるのは?どういうプロセスなのか?

 車の塗装、橋の塗装、ビルの外壁、船舶の塗装、住宅の外壁塗料と、ありとあらゆるものに色付け、素材の保護をしている塗料ですが、液体の塗料が何故薄くても乾き、固まって塗膜になるのか?そして雨風などにも剥がれず、塗ったターゲット(鉄、アルミなどの金属、コンクリート、木材、プラスチック、化学製品等など)に付着し、固まり、安定化する。このプロセス、過程は非常に科学的で、現代の科学の粋を必要とする、高度なものなのです。 それを解説します。

●ソル(半流動体・粘性のある液体、塗料)から ゲル(固体、塗膜)へ
 塗装は、ソル状態(流動体の塗料・塗液)からゲル状態(固体・塗膜)への移行過程であり、塗布、乾燥、硬化の過程を経て完全な塗膜になり、安定した物質になります。 この塗料から塗膜が生まれるまでのメカニズムは複雑な形態です。塗膜の性質を決定づけるものとしては、塗料の材料の種類、配合比、塗装方法、硬化乾燥、環境条件などが挙げられます。 また塗料の中身である各成分の作用、機能、働きを把握、理解することが重要と考えます。
●鎖状結合と架橋結合;
 塗膜の固化した状態での組成の違いが大きく2つにわかれていて、結合(固化)の仕方によって、鎖状結合(物理的結合)と架橋結合(塗料の成分が化学変化により結合)があります。 鎖状結合は、塗料の分子が緩やかに鎖り状に結合する塗料です。 ラッカー、ビニル樹脂塗料、エマルジョン塗料などは、結合後の分子量が変わらない塗料は、塗料(ソル状態)と塗膜(ゲル状態)との行き来が可能で、熱によって塗膜になった状態から、塗料のと液状態に戻る性質があります。
 一方、それ以外の架け橋結合の塗料の多くは、結合(固化)後の分子量も格段に多く、硬化剤が塗料の分子同士を化学的に結合させ(だから架け橋結合)る塗料であり、塗料(ソル状態)と塗膜(ゲル状態)との行き来が不可能な、安定した(つまり長期安定な)塗膜形成がなされる塗料です。
 解説: 重合乾燥は、鎖状結合を起こす固化現象、乾燥現象で、塗料の中に、溶剤、硬化剤、樹脂、
顔料があった場合、溶剤が蒸発した後、硬化剤を塗料の分子と分子を化学的に結合させるものを選ん
でやると、しっかりとした鎖状結合が形成され、安定した塗膜を作る。・・・ 上記が鎖状結合の例
●塗料の分子量、粘性、溶剤、結合の関係:
塗料の分子は、高分子ポリマーでその平均分子量は;10,000〜20,000が基本とされており、この分子量を多くすると塗液粘度が上昇し、塗装しやすくするために更に多くの溶剤が入れます。するとと液中の分子(塗料の濃度)が低くなって必要な塗膜厚が得られません。 また有毒な溶剤の環境への影響が心配されるので、好ましくありません。 
 一方、橋かけ型塗料の塗膜主要素は、プレポリマー(初期重合物)と呼ばれる比較的小さな分子量で数千程度です。このプレポリマーが酸素や触媒、溶剤、熱などの作用により、お互いに橋かけ化学反応(塗装粒子と粒子とを結合させる)を起こして重合し、高分子量の連続塗膜を形成します。形成された塗膜はプレポリマーではないため、塗液の溶剤による溶解はありません。プレポリマーか重合して、高分子量のポリマーになる塗膜形成反応は、塗料の種類によって異なります。油性塗料の自然乾燥は、脂肪酸二重結合部の酸化重合反応であり、この二重結合が多くなりプレポリマーの分子量が大きくなるほど、一回の重合反応でできる塗膜形成要素の分子量か大きくなって、乾燥性や塗膜耐性がよくなります。
しかし、プレポリマーの介子皿か大き過ぎると、塗液粘度が上昇し、平滑な塗面が得られないため、喰料の性質と分子量のバランスが重要で、その限度か塗膜形成のメカニズムと塗料設計のポイントです。

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